【思春期】思春期の心の問題はなぜ難しい?①
2013年11月11日思春期の心の問題はなぜ難しい?①
思春期の心の問題はなぜ難しいのでしょうか?
この問いかけに答えるにあたって、3つの質問をしたいと思います。
第1の質問は、
『あなたは、思春期の子どもの症状や問題行動ばかりを見過ぎていませんか?』
ということです。
もし、子どもが不登校になったら、不登校という問題行動だけをみてしまって、何とか学校に行かせようということだけを考え過ぎていませんか?
もし、そうだとすると、「どうして学校に行かないの!」と問い詰めるでしょう。
朝、布団から出てこない子どもを無理やりに布団から引きずり出してでも学校に行かせようとするかもしれません。
そのように本人を追い詰めることによって、ときには学校に行くこともあるかもしれません。
しかし、現実はほとんどの場合、そうしたことをしても学校には行きません。
むしろイソップ寓話に出てくる『北風と太陽』のように、北風を強く吹かせれば吹かせるほどに子どもは心を閉ざし、引きこもってしまいます。
大事なのは、太陽のような関わりです。
不登校をしている子どもを、不登校をしている状態のままで温かく受け入れてあげることです。
症状や問題行動だけを見て子どもを判断するのではなく、症状や問題行動の背景にある思春期の心を見てあげることです。
「あなたは子どもが不登校になったとき、その不登校の子どもの目をじっと見つめることができますか?」
「その心を見つめようとすることができますか?」
心を見つめようとするならば、静かに、深く、その目をじっと見つめることができるはずです。
子どもだってバカではありません。
「学校に行かないのはよくないなあ」ってわかっています。
仮によくわかっていなかったとしても、1回言われたら十分にわかります。
ですから、何度も同じことを注意したり、怒ったりする必要はありません。
説教は一度で十分です。
思春期の子どもが症状や問題行動を起こしたとき、一度は注意してみてもいいと思います。
でも、それでも変わらないのであれば大事なのは、
「症状や問題行動を起こさざるを得なかったその心を見つめる」
ことです。
さらに、
「その心の奥にあるダイヤモンドの心を信じてあげる」
ことです。