【思春期】問題の幹と枝を分ける①
2013年11月11日問題の幹と枝を分ける①
人は幼い頃から、常に何かを学びながら成長しています。
その場合、人を観察することで学ぶということもありますが、人に教えてもらいながら学ぶというのが一般的ではないかと思います。
ただ教わるという場合、“どのように教えてもらうか”ということによってどれだけ学び、どれだけ成長できるかには大きな差があるのではないかなと思います。
例えば、スポーツなどの場合、そのスポーツに応じた基本的なフォームを指導してもらい、その後はコーチなどの指導者に気がついたミスを指摘してもらいながら修正するといった形で教わります。
しかし、こうした教わり方で練習をするだけでは、多くの人は平均レベルになるのが精一杯で、それ以上はうまくならないんじゃないかなと思うのです。
もちろんですね、運動神経が良くて感覚的に物事をとらえる人は、体の感覚で本能的にポイントをつかむことができるので、こうした指導だけでもうまくなることがあります。
しかし、私のように頭で理論的に理解してからでなければ行動に移せない人間にとっては、こうした指導だけではとても厳しいものがあります。
本当にいつまでたってもなかなかうまくならないですね。
私の場合、ゴルフを始めた頃、ドライバーで打つと250~300ヤードくらい飛んでいました。
そのため、周囲の人からは「すごく飛ぶなあ」とほめてもらっていたのですが、つい飛ばすことばかりを意識してしまうようになりました。
下手な人が飛ばすことばかり意識すると、上半身に力が入り過ぎてスライスします。
その結果、たくさんのOBを出してしまい、ラウンドを終えるといつも惨憺たるスコアになっていました。
そうした問題を直すためにレッスンでは、手の使い方、体の使い方などをいろいろと細かく教えてもらいました。
教えてもらうとそのときはたまにいいボールを打てます。
しかし、すぐにわからなくなってしまいます。
要するに、細かな指導をあれもこれもと意識すると、結局、フォーム全体としてはバラバラになってしまうのですね。
だから、いつになっても自分の中で軸となる考え方を身につけることができず、しっくりときませんでした。
それがあるときに、「スイングするときには軸をずらさず、腕ではなく、左足に重心を乗せることだけを意識して打つように」ということを教わり、ただそれだけを実践するようにしました。
すると、足に意識をもっていくことで、意識することなく自然と腕の力が抜けるようになり、急にボールがまっすぐに飛び始めたのです。
私にとって、ゴルフのフォームをマスターする上で、問題の幹に対する指導とは、「軸をずらさず、足に意識を持っていく」ということだったんですね。
問題の幹が修正されると、その他に山積されていた枝葉の問題の大部分は自然と解決していきます。
そして、残った枝葉の問題もその修正に取り組むと、今まで以上に成果が出るようになります。
問題には必ず幹となる部分と枝の部分があります。
まずは、その幹の部分を見抜くこと。
そして、幹の部分を修正できれば、他の枝葉の問題は大部分が自ずと消えていきます。
人を教え導くときにはこうしたことを知らなくては、いくら一生懸命に枝葉の部分にばかり指導をしてもうまくいかないことがあります。
人を教えるときに重要なのは、
『問題を幹と枝を分け、まずは問題の幹だけに集中して教え導く』
ということなんですね。